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今回は番外編です。
このブログでは普段、DX・マネジメント・サッカーについて書いていますが、今回はテーマから少し離れて、個人的に大好きな映画シリーズについて書きます。肩の力を抜いて読んでいただければうれしいです。
12月25日、8年ぶりのシリーズ新作『BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる』が公開されます。
ススキノの便利屋「探偵」と、寝てばかりの相棒・高田。この二人にまた会えるのが、素直にうれしいです。公開前に、これまでの3作を振り返っておきましょう。
⚠ ネタバレ注意
この記事には、1〜3作目の物語に少し踏み込んだ内容が含まれます。犯人や結末までは書いていませんが、まっさらな状態で観たい方は「新作紹介」まで読み飛ばしてください。
探偵・高田・相田 ── ススキノの三角形
原作は、札幌在住の作家・東直己さんの「ススキノ探偵シリーズ」です。新作を紹介した記事では、シリーズをこう説明しています。
作家・東直己の「ススキノ探偵シリーズ」を原作にした『探偵はBARにいる』の4作目。すすきののバー“ケラーオオハタ”に入り浸る便利屋の探偵と、その相棒・高田というおなじみのコンビが再び動き出す。
出典:ファッションプレス「BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる」
シリーズの軸は、大泉洋さん演じる「探偵」です。口は達者でも喧嘩は弱く、女性にはめっぽう甘い。行きつけの「ケラーオオハタ」の黒電話で依頼を受けるのがお決まりです。
相棒の高田(松田龍平さん)は、大学の助手でありながら空手の達人です。普段は無口で、やる気もまるでありません。それでも探偵がピンチになると、最後は必ず助けに来ます。二人の「ベタベタしない信頼関係」が、このシリーズの一番の魅力だと思います。
そこに絡むのが、桐原組の若頭・相田(松重豊さん)です。ヤクザと便利屋という危うい関係なのに、互いに利用し合いながら、どこか情でつながっている。松重さんの低い声で凄まれると、「ああ、ススキノに帰ってきた」という気持ちになります。
この三人の距離感が、ハードボイルドとコメディを行き来するシリーズの温度を決めてきました。
1作目『探偵はBARにいる』(2011)── 小雪/沙織
あらすじ(少しネタバレ)
「コンドウキョウコ」と名乗る女から、バーに一本の電話がかかってきます。簡単な使い走りを頼まれた探偵は、その直後に拉致され、雪原に埋められてしまいます。怒りと意地で調べを進めるうちに浮かんでくるのが、ある実業家の死と、その未亡人・沙織(小雪さん)の存在。電話の主は誰なのか。依頼の本当の狙いは何なのか。
感想
沙織は終始ミステリアスで、探偵は最後まで彼女の手のひらの上にいるように見えます。真相がわかったとき、それまでのコミカルなやり取りが一気に違う色に見えてきます。雪のススキノに残る余韻は、シリーズ屈指の切なさです。
2作目『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』(2013)── 尾野真千子/河島弓子
あらすじ(少しネタバレ)
探偵の友人で、オカマのマサコちゃんが殺されます。真相を追う探偵の前に現れたのは、マサコちゃんのファンだというバイオリニストの河島弓子(尾野真千子さん)。依頼人なのに、探偵の言うことはまるで聞きません。事件の影には、大物政治家の存在がちらつきます。
感想
シリーズで一番笑える回です。思い込みの激しい弓子と探偵の噛み合わない掛け合いは、まるで夫婦漫才のよう。それでも、彼女がなぜここまで必死なのかが見えてくると、笑いが少しずつ痛みに変わっていきます。「友のために」という探偵の不器用な優しさが一番よく出ている作品だと思います。
3作目『探偵はBARにいる3』(2017)── 北川景子/マリ
あらすじ(少しネタバレ)
高田の後輩から「失踪した恋人を探してほしい」と頼まれた探偵。足取りを追ううちにたどり着いたのは、モデル事務所のオーナー・マリ(北川景子さん)でした。気が強く、どこか影のある彼女に、探偵は振り回されながらも惹かれていきます。
感想
一番「甘酸っぱい」のがこの3作目です。探偵がここまで本気で誰かに肩入れするのは珍しいのに、マリは自分の秘密を最後まで一人で抱えようとする。その強さがかえって切なく、エンドロールでしばらく動けなくなりました。
シリーズを通して見えてくるもの
3作を並べてみると、パターンははっきりしています。探偵は毎回ヒロインのために体を張り、毎回ちゃんとは報われない。
それでも翌日にはケラーオオハタで酒を飲み、高田と軽口をたたいている。この「負けても格好つける」姿こそ、このシリーズが愛される理由ではないでしょうか。
新作『BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる』── 探偵が唯一愛した女
そして4作目のヒロインは、鈴木京香さん演じる純子です。
純子は、探偵が「唯一愛した女性」。その彼女が、依頼人として目の前に現れます。これまでほとんど語られなかった探偵の過去と若い頃の恋に、初めて光が当たります。
もう一人のヒロインは、蒔田彩珠さん演じるアケミです。源ちゃんの姪で、地方の町から札幌へ家出してきた女子高生。二つの依頼が、ひとつの真実へつながっていくようです。
9月にはファイナル予告も公開されました。紹介記事では、その冒頭がこう書かれています。
公開されたファイナル予告は、ある“後悔”を口にする探偵(大泉洋)の表情から始まり、サカナクションによる主題歌「グッドバイ」のイントロが札幌の情景を包み込むように流れ出す。
出典:リアルサウンド映画部「サカナクションの主題歌入り 『BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる』ファイナル予告公開」
「後悔」という言葉が、すでに切ない。歴代のヒロインに振り回され、報われないまま格好をつけてきた探偵。その彼の原点にいる女性が、ついに描かれます。1〜3を観てきた人ほど、タイトルの「BYE BYE LOVE」が刺さるはずです。
| 公開日 | 2026年12月25日(金) |
|---|---|
| 監督 | 白石和彌 |
| 脚本 | 古沢良太 |
| 主題歌 | サカナクション「グッドバイ」 |
| キャスト | 大泉洋、松田龍平、鈴木京香、蒔田彩珠、山本耕史、音尾琢真、中村倫也 ほか |
公開前に1〜3を見直すなら
新作をより楽しむなら、過去3作をおさらいしてから劇場へ行くのがおすすめです。年末年始の一気見にもちょうどいいボリュームです。
12月25日、ススキノでまた探偵に会いましょう。
文:Transition-Leader

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